旭川の路地裏。夏至の日。

「なっつかしいわー」って果たして何回言ったんかなってくらい、写真を撮りながら昔歩いた道をウロウロウロウロとしていて、気づけば10キロくらい歩きながら撮ってた。
この辺りは、たぶん旭川の3条8丁目付近で、高校生時代になんか友達とこの辺の喫茶店入ってたなーとか、そんな淡い思い出がふわふわと頭の中を巡っていました。

時々「旭川に戻ろうと思わないの?」と訊かれることがあるんだけど、その都度僕は「たぶん、無いと思うなぁ」と言っています。
そして「なんで?」と訊かれたら、「それはたぶん、夏至のせいだわ」と、なんだかカミュの異邦人ぶった答えをしていて、小さい頃からずっと僕は夏至の日が嫌いで、だから20歳までお金を貯めて、暖かい奄美大島に移住したのでした。

「夏至」つまり、一年で最も日照時間の長い日。
我が家では、朝は必ずNHKを観る、という環境で育ったので学校に行く前にアナウンサーが「今日は夏至ですね」と言ったりすると、(やめてよもう…)と毎年思っていました。

6月の旭川はようやく雪が溶けて、これから暖かい夏が来るぞーと思っている頃なのに、「夏至ってことは、じゃあ明日からどんどん日照時間が短くなって、またあの寒い冬に向かうってこと?」と、幼少期の僕はずっとその日が嫌いだったわけです。

なので未だに「夏至」という言葉を聞くと、なんだかネガティブな気持ちになっちゃうのは、きっとこれ、雪国出身の人には多いんじゃないかなと思うんだけど、その辺皆さん、どうなんでしょう?